健康に食べてストレスを減らす〜ゆるい「薬膳」

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中国が発祥の「薬膳」という言葉を、聞いたことのある方は多いと思います。
薬膳はプロの資格が存在するほどの専門性の高い分野でもありますが、日本でも「食べ合わせ」や「おばあちゃんの知恵」という言い方で伝わるような、馴染みのある食習慣でもあります。

今回は本場の薬膳にも登場するような食材も交えながら、自宅でもできるストレス減少のための食事。
いってみれば「ゆるい薬膳」を紹介します。

そもそも薬膳って何ですか?

薬膳という言葉、良く聞きますが、皆さんちゃんと知っていますか?Wikipediaの簡単な説明によると、薬膳とは「食材、中薬(生薬)と組み合わせた料理であり、栄養、効果、色、香り、味、形など全てが揃った食養生の方法」とあります。

医食同源(食事に注意することは健康増進、病気予防と同一である)の考え方にもとづき、食材を摂取した後の体への作用である「熱、温、涼、寒」の四気、また食材の風味である「酸、苦、甘、辛、鹹」の五味に大別して、その組合わせによって食事で健康を保つのが目的です。

これは非常に簡単な説明ですが、同じ四気五味でも体の部位によって使う食材は変わりますし、同じ食材でも調理方法によって作用が変化します。学び始めると奥が深いのが薬膳です。今回はこれを踏まえつつ、身近な食材でゆる〜く実践できる薬膳を見て行きましょう。

食材1:生姜

日本でも「薬味」といわれる食材の代表格で、近年体を温めるというその作用から、女性を中心としてブームにもなっています。冷えは万病の元といわれますが、冷えが招く血行の悪化はストレスにもつながりますから、生姜はストレス低減を助ける食材でもあるのです。

ブームもあって、すでに様々な加工食品が売られていますから、すでに皆さん積極的にとられている方も多いと思います。
生姜の食べ方のポイントですが、生姜は生食と加熱した後では効果が異なるということ。
薬味などのように生で食べる場合の生姜には、解毒・解熱作用があります。
たとえば刺身と一緒に食べるのは、この作用を期待してのこと。

一方加熱した場合の生姜には、体を温めるほかに消化機能の促進や胃の粘膜保護といった作用があります。
煮物といった甘みのある料理から、四川料理のような辛みのある料理、隠し味に使っても良いし、同量の砂糖と水を加えて煮詰めてシロップにしても美味。すでにできている商品を買うだけでなく、自宅でも擂り下ろしたり刻んだりして使ってみましょう。

食材2:クコの実

中華料理店で杏仁豆腐と頼むと上に乗っている、赤い小さな実がありますよね。あれがクコ(枸杞)の実です。マドンナやミランダ・カーなども常食している、「スーパーフード」としても知られています。栄養素が豊富で、滋養強壮にも優れていて、疲労回復にも効果があるとのことです。まさに「スーパー」な食材ですね。

一番簡単な食べ方は「そのまま食べる」ことです。甘みがありますから、ドライフルーツのようにちょっとつまんでも食べられますし、朝食ならシリアルに混ぜたりしてもいいでしょう。中国茶や紅茶に入れても風味がでておいしくなります。

また、お酒に漬けると栄養分が抽出しやすいので、好きなお酒に漬けておいて、夜寝る前に少量飲むのも良いのではないでしょうか。

食材3:はちみつ

はちみつが体に良いという事実は、すでに多くの人に知られているところです。その食べ方だけで1冊の本が書けるほど使い方は多く、その殺菌作用の高さからインドではアーユルヴェーダ(インドの伝統医療)には欠かせない物でもあります。

はちみつはエネルギーとして代謝されるのが早いといわれていて、体内に入るとすぐにエネルギー変換され、吸収されるので胃腸への負担も少ないと言われています。

そのまま食べて良し、果物や野菜を漬けて良し、歯磨き粉として、または傷口に塗っても良いといわれるほどのはちみつですが、一歩進んだはちみつの選び方として、「はちみつの元となる花」にこだわって選んでみてはいかがでしょう。

専門店に行くと驚くほどたくさんの種類がありますが、ここでは代表的なものをいくつかご紹介しましょう。
たとえばアカシアの花からとったはちみつは解熱効果、消化促進作用が特に優れているといいます。
また、みかんのはちみつは咳止めに効果が。それから以前から話題になっている「マヌカハニー」とは、ニュージーランドでしか取れないマヌカの花からのはちみつのことで、特に殺菌作用の高いことで有名です。

このほかにも「ゆるい薬膳」に役立ちそうな食材は日本にたくさんあります。

とはいえ、いくら体に良い食べ物だとはいえ、過剰な摂取や偏った摂取は体に毒でもあります。一気にたくさん食べるのではなく、毎日少しずつをおいしくとりながら、長期間で健康を維持し、ストレスフリーを目指しましょう!

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