通勤車だからこそ!低燃費、低コストなクルマ探し
毎日使う通勤車だからこそ、ガソリン代がかさむのは困りますよね。
燃費が良い車は願っても無いことだと思います。
ただ、燃費だけに注目してそもそも車体の高い車を買ってしまっては経済的ではありませんし、すっかり定着したエコカーも乗り方によってはガソリン車の方が燃費がいい場合もあります。
今回は燃費と、それに関わる他のポイントもチェックしながらの賢い車選びについてご紹介します。
燃費の良い車はどれだ?
まず、単純に「燃費」だけに注目して見ることにしましょう。国土交通省が発表している、現在販売している車の「燃費の良い乗用車ベスト10」(2016年)によると、普通・小型自動車、軽自動車の上位5位はそれぞれこんな風になっています:
普通・小型自動車
1位:トヨタ「プリウス」(40.8km/L)
2位:ニッサン「ノート」(37.2km/L)
3位:トヨタ「アクア」(37.0km/L)
4位:ホンダ「フィット」(36.4km/L)
5位:ホンダ「グレイス」(34.4km/L)
(いずれもガソリンハイブリッドモデル)
軽自動車
1位:スズキ「アルト」(37.0km/L)
1位:マツダ「キャロル」(37.0km/L)
3位:スズキ「アルト ラパン」(35.6km/L)
4位:ダイハツ「ミラ イース」(35.2km/L)
4位:トヨタ「ピクシス エポック」(35.2km/L)
(いずれもガソリン車)
普通・小型乗用車部門での上位5位はいずれもガソリンハイブリッド・モデルで占められており、一方軽自動車部門の上位5位は全てガソリン車という結果を示しています。
ハイブリッド車の方が燃費がいいの?
普通・小型乗用車部門で上位を独占したガソリンハイブリッド車。環境にいいのはもちろんですが、燃費も本当に良いのでしょうか。
たとえば国交省のランキングで4位に入ったホンダ「フィット」で見ると、
ガソリン車モデル (13G. F) 24.6km/L
ハイブリッド車モデル 37.2km/L
(ホンダ社ウェブサイトより。どちらもベーシックモデル)
このように、公式の数字上ではハイブリッドモデルの方が大きく上回ります。けれど、これを実燃費で見て見ると、だいぶその差は縮まるのが見て取れます。
ガソリン車モデル (13G. F) 約17km/L
ハイブリッド車モデル 約24km/L
(ウェブサイト「e燃費」より)
このギャップはハイブリッド車の特性によるものです。
通常、自動車は停止状態から発進する時、また急に加速する時に最もエネルギーを必要とするとされています。
ガソリン車であれば当然ガソリンを使うわけですが、ハイブリッド車は発進時から一定の速度になるまではモーターを使用します。
ですから信号や渋滞で停車することの多い市街地の走行だと、ガソリン車より燃費良く走行できます。
一方、高速道路や信号が少なく、ある程度の速度で走行し続けられる場合だとガソリン車と比べて燃費が大きく変わることはありません。
特に最近ではガソリン車も燃費の良いものが増えていますから、差はそんなに大きくならないというわけです。
従って、通勤ルートによってはガソリン車でもハイブリッド車でも燃費はそんなに変わらないかも・・・ということもあり得るわけです。
では何を基準に選んだらいいの?
またハイブリッド車の特徴として、車体価格が高いということもあります。
先ほどのホンダ「フィット」で見ると、
ガソリン車モデル (13G. F) 約143万円
ハイブリッド車モデル 約170万円
(ホンダ社ウェブサイトより。どちらもベーシックモデル)
このように新車ではハイブリッド車の方が割高で、中古車で買うにしても、この傾向は変わらなさそうです。
ただし、短期間乗ったら中古車として売却する、という場合には人気のハイブリッドモデルの方が高く売れるかもしれません。
となると、ハイブリッド車は長く乗ると決めている人、市街地を中心に走る人、少し高価格でもエコ製品を使いたいと思っている人にはお勧めということになります。
そうでなければ、同一車種でもガソリン車、または軽自動車という選択肢の方がコストを抑えた車通勤ができるのかもしれません。
このように単純に燃費だけで判断してもなかなか「お得な車」というのは判断が難しいところです。通勤ルートや希望する車種などを勘案しながら、上手な車選びをしましょう!