決して他人事ではない!社内政治との向き合い方を考えよう
「社内政治」という言葉を聞いた反応は、人それぞれかと思います。
「実感したことはないけど、まあ、何となくは分かるかな」という声がある一方で、聞いただけで頭が痛くなってくる…という方もいらっしゃるかもしれませんね。
社内政治は他人事じゃない?
すでに人を束ねる立場にある方はもちろん、年度が新しくなったこの時期に管理職に任命され、社内政治の空気をその身でひしひしと感じている方にとっては、当然ながら他人事ではなくなってきていることでしょう。
ですが、たとえそうした立場にいない方であっても、社内政治は決して他人事ではありません。
社内政治と聞くと上役ばかりが関わっているイメージがあるかもしれませんが、言い換えれば、これも社内の人間関係のひとつの形。
会社が、実際の業務の上でも資金面においても、人間ひとりでは成り立たない以上、人間関係は切っても切れないものです。
また、社内政治の動向は、会社全体の動向にも影響を与えます。
ですから、どんな立場でその会社に勤めているにしても、会社に関わっている以上、完全に無関係ではいられないのです。
では、社内政治には、どのように向き合うべきなのでしょうか?
1.「どんな会社にもある」という認識で
まず、社内政治に対する認識を改めて考える必要があります。
ビジネスを行っている以上、他企業との関わりはあるものですが、その内情となると、やはり自身の勤める会社へ目が向きがちになってしまうもの。
「こんな社内政治があるのは、うちだけなんじゃ…」と思ってしまっていませんか?
ですが、実際には、多くの人があなたと同じように思っています。
つまり、社内政治が存在するのは、何もあなたの会社だけではないということです。
中小企業にしても、世界的な大企業にしても、人数こそ違うものの、複数の人間が関わって成り立っているのに違いはありません。
そして、人間は多様であり、ひとりひとり異なる価値観や個性があるものです。
いくら会社の企業理念や経営理念があり、ある程度はその理念の元で団結しているにしても、常に一枚岩というわけにはいかないのです。
「社内政治は、自分のところだけじゃない。どんな会社にも存在し得るものだ」
まずは、このような認識を持ってみることです。
こう思ってみるだけでも、社内政治に対する心持ちは変わってくるはずですよ。
2.前向きに捉えてみる
少々乱暴な言い方で繰り返すと、どうせ、どんな小さな会社にも少なからず存在するものなのです。
社内政治そのものを無くすことは、あなたひとりの力では不可能に近いでしょう。
であれば、社内政治そのものを変えることを考えるよりも、自分自身を変えてしまった方がまだ簡単ですし、建設的と言えるのではありませんか?
確かに、社内政治は「面倒くさい人間関係」「嫌なこと」と考えている方も多いかとは思います。
ですが、ここでひとつ、捉え方を変えてみてはいかがでしょう?
例えば、「人を見る目を養う機会」と考えてみてください。
この状況においては誰が実質的な力を持っているのか、誰につくことが自分にとって最良なのか…などを見極める分析力と判断力は、社会の中で他人と関わって生きていく以上、身につけておいて決して損はしないスキルです。
あるいは、上手く関わり合うことができれば、逆に自分のやりたいことに背中を押してもらえるようなチャンスとなるかもしれない…と捉えるのもいいでしょう。
すでにあるもの、起こってしまっている出来事自体を変えることは容易くはないでしょうが、自分の考えや価値観は、自身の心がけひとつで変えていくことができるのです。
3.自分の軸を持った上で、周囲に合わせる
とはいえ、単に自分の中での捉え方を変えただけでは、現実的に、目に見える形で変化が起こることはあまりありません。
その認識を実際に反映させたいのであれば、行動が必要です。
自分の軸を持ってください。
認識を元に、改めて自分の軸を見直し、立て直してみましょう。
この場合の軸というのは、「自分はこの会社で、この人間関係の中で、こういうことを、こういった方法・手段で実現していきたい」という思いを明らかにした上で、「だから、社内政治にはこのような形で対応する」という基準を設けることです。
だからと言って、自己中心的になってしまえ!というわけではなく、「基準をしっかりと考えた上で、周囲に合わせるようにしていきましょう」という話ですよ!
そうでなければ、いくら社内政治に対してポジティブな方向の捉え方ができていたとしても、ただ他人に流され、他人に振り回されるだけの人間になってしまいかねません。
社内政治に対してだけでなく、あなた自身の軸となるものに対しても、改めて考え直す機会を持つようにしましょう。
「活用する」心がけを
どんな会社においても、社内政治は避けられないものと言って差し支えありません。
ですから、「逃げようとして逃げられるものではない」という現実を、まずは思い切って受け入れたところからが、実はスタート地点。
「どうしたら避けられるか」ではなく、「どうしたら自分にとって得になるように活用できそうか」を考えることこそ、重要なのです。
導き出される答えは、人それぞれでしょう。
厳しい状態に陥ることもあるかもしれませんが、その経験と、そこから生まれた強固な意志は、必ずあなたにとって大切な財産となるはずです。
ぜひ、あなただけの向き合い方を模索してみてください。